会長のコラム 277
10月のコラムです。
10月の半ばを過ぎて、台風は例年通りにやって来る、しかしこの生温かさと言い、台風の襲来と言い、この現象は例年の1か月遅れですね。やはり異常現象で、地球は病んでいる。お陰で、年寄り(89歳)の身には、この暖かさ有難いです。しかし、突然に異常気象などでの災害等は、勘弁願いたい。
先日横浜市民病院で白内症の手術を受け、無事退院したのですが、なんと眼鏡が合わなくなってしまい、これはまずい要注意と思いつつ居たのですが、ガラスのドアーに激突し、打撲を負ってしまう。しかも、手術を受けた眼は、暫く洗顔禁止、頭髪洗浄も禁止、風呂も眼に触るから出来るだけ控えろ、89歳の身に厳しい試練を受けている。
今月の音楽ライフ
今月は、新国立劇場の新シーズンの開幕公演、
10月9日 14時開演で「プッチーニ/ラ・ボエーム」に行ってきました。久しぶりの生演奏の鑑賞に大満足と思いきや、手術後の眼に眼鏡の相性が悪い時期で、終演の帰路で、前出の事故にあう。新国立劇場のガラスドアーに激突し、見ていた守衛さんが飛んできた。何とも言い様の無い、情けない年寄りの行動、しかも瞬間「早くこっちへ来い」と先に逝った家内の呼び声で、気を取り戻す。「ラ・ボエーム」のラスト・シーンとの相性が過ぎたのであった。本稿、この辺りで辞めないと、何を言い出すか、自分のブレーキに自信が無くなってきた。
10月18日 14時開演で、神奈川フィル定期演奏会に、みなとみらいホールへ行ってきました。演奏曲目が、ブルックナー/交響曲8番 ノバーク版 で、演奏時間が80分休憩無し。流石に終演と同時にドット疲れを感じる。しかもこの曲の生演奏は、私は初めて聞く曲で、夢中で聞き込みました。
ブルックナーの交響曲は、異なるバージョンが有るのが常で、この曲にも別バージョンが有りますが、難しい事はともかく、演奏会で取り上げる機会の少ない貴重な曲です。些か疲れましたが、兎に角凄い曲で、終演と共に大拍手が止まず、大盛況でした。舞台上のオーケストラメンバーは、正規のメンバーの倍の人数が居たのではないかと思います。当日のコンマスは、石田さん、指揮が、音楽監督の沼尻さん、神奈川フィルの全力投入を感じる演奏会でした。
それにしても、1時間40分の休憩無しの演奏は、聴衆も大変ですが、演奏者にとっては、言い様も無い、只々お疲れ様でした。
芸術の秋です。もう一つのショー、東京有楽町の国際フォーラムでのオーディオ・ショーです。ここに当社もブースを設けました。当社の眼玉商品であるメインアンプのMA-5000 を展示。このショーの為にスピーカーをソナスファベール社とTAD社の物を用立てしました。
当社の試聴室には、B&W社のスピーカーを常設しています。このスピーカーに付いて前月のコラムに記しましたが、我々商品開発時の音質確認には、分解能に優れた本器を欠陥探しに使用しています。しかし音楽鑑賞には、これほどの分解能を必要とせず、音楽マインドの表現を優先する必要を感じており、この点ソナスファベール社のものは、当社のMA-5000 との相性が良いとの思いから、当社ブースに設置したところ、皆様から素晴らしい音楽表現だ、とのご評価頂きました。
各社の展示ブースの中で「最良の音」等とのご意見も頂き、MA-5000 との相性の良さが、確認された次第です。常々思う事は「音楽が有るからオーディオ機器が生きる」この思いを優先することは、我々が常とするマインドです。