Phasemation フェーズメーション

colums会長のコラム

会長のコラム 039

新年、明けましておめでとう御座います。
当コラムについて、本年も宜しくご高覧下さいますようお願い申し上げます。
本コラム39では、昨年、暮れのステレオサウンド誌にて、当社の新商品のプリアンプが見事グランプリを獲得出来た事をご報告しなければなりません。
これからも、新しい技術を以ってハイエンドオーディオ業界に新しい風をおこし、貢献したいと思っています、今後の益々のご支援宜しくお願い致します。

このプリアンプは真空管を用いています、そのためにコストアップになっていますが、半導体では叶えられない一線を越えるために、敢えて採用しました。
最近では、真空管アンプと言うと中国製の安いものをイメージされるので、私達はやりにくいのですが、半導体では出せない真空管の良さを発揮するために、本器では一切の妥協を排し独自の回路を設計し、重要部分の部品までも全て社内設計し、製造したもので構成しました。

特徴はいくつかありますが、最も重要な部分の二つに付いてお話致します。
まず一つは、音量調整のアッテネータにあります、一般的なボリュームは音量調整による位置でインピーダンスが変化してそれに依って音質が変わる事や、摺動子の接触抵抗、接点の接触抵抗に依って音質に悪い影響を及ぼしていました。

本器の音量調節器は、パッシブ素子でありながら、高入力インピーダンスで低出力インピーダンスを実現しています。従って、オーディオ信号が音量調節器を通過するとき、そこに電力ロスが発生しませんから音質への影響が生じません。
これは、オームの法則に忠実に従ったことで、物理学に逆らうことなく理想を実現した事になります。

もう一つの大きな特徴は、真空管カソードフォロワー回路に4対1の出力トランスを使用したことです。これによって、本アンプの出力インピーダンスを極限まで低くすることに成功しています。
このトランスは、もちろん自社開発の自社製です、当社はもともと計測機器のメーカーでしたのでトランスやコイルの技術は生まれながらに必須だったのです。
この低出力インピーダンスのアンプは、次段の機器へ強力なドライブ電力を供給し、外乱ノイズの影響や次段機器の入力インピーダンスの影響を避けています。

是非本機の試聴をしてみて下さい。
従来機器には無い新鮮な感動を経験する事でしょう、必ずお約束致します。

鈴木信行 :すずき のぶゆき

昭和45年勤務先のアイワ株式会社をスピンアウトして独立。

磁気記録に関る計測機器の製造販売の事業を開始し、その後カーエレクトロニクスの受託設計の事業を始める。

何れの事業も順調に発展したが、会長の永年の思いであった、ハイエンドオーディオの自社ブランドを立ち上げ、現在はカーエレクトロニクスの事業を主とし、協同電子エンジニアリング(株)として運営している。

現在、協同電子エンジニアリング(株)の取締役会長として、趣味のオーディオを健全に発展させたいと真摯に研究し、開発に勤めている。

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