Phasemation フェーズメーション

20周年

colums会長のコラム

会長のコラム 241

10月のコラムです。
毎年の事、年末を控えた今頃の時期には、今年発売された新商品に対する各オーディオ誌の評価記事が、年末に掛けて掲載されます。その取材対応に追われる我々オーディオメーカーの、忙しい年中行事の時期であります。そして、この時期に重なるインターナショナル・オーディオ・ショウが今年も開催されることになり、忙しさは二乗となりますが、どちらも気合の入るイベントで大変な思いをしました。
加えるに、今年は当社のオーディオ事業発足20周年に当たり、新商品開発をここに合わせるべく、関係社員一同のハッスル姿に是非ともご注目を賜りたいと思う次第です。
その目玉は、当社のオーディオ事業スタート商品であります、フォノ・カートリッジ、それに伴う、プリアンプのオマケ的存在だった「イコライザー・アンプ」をフレーム化して商品化を成し、当社の代表的商品系列に創り上げ、業界にも重要なカテゴリーを作り上げた今日の姿があります。この事情に鑑み、敢えて先輩メーカーに抗して、ダイヤモンド・カンチレバーのフォノ・カートリッジの開発商品化に挑み、発売したことは社員一同の働きであった事を、改めてここに表するものであります。
発売するからには、海外先発メーカーを超える音質はさることながら、当社の目指すポリシー「音楽表現は、斯くあらねばならぬ」の思いを徹底追及した商品に仕上げ、ポリシーの一片を成就した商品に仕上がりました。是非ご試聴のうえご評価を賜りたくお願いする次第です。

今月の音楽ライフ
コロナに対する締め付けも緩んで来たようで、今月は新国立劇場の新シーズンの開始であり、神奈川フィルの夏休み明け公演として、最後の県民ホールでの公演が開催されました。来月からは、期待の横浜みなとみらいホールの工事完成に伴う公演となり、益々音楽ライフに期待が掛かります。

10月10日(スポーツの日)14:00開演で、オペラ ヘンデル/ジュリオ・チェーザレ に新国立劇場に行ってきました。バロック・オペラの代表作でありますが、国内初演のオペラであります。厳密には30年ほど前に演奏会形式で藤原が演奏しているそうですが、舞台演奏は今回が国内初であります。バロック・オペラにはレチタティーボが無く、全編がメロディーの連続で、聞かせ処にアリアが入ります。物語の内容は、ジュリアス・シーザーとクレオパトラの物語です。
バロック・オペラは、カストラート歌手を必要としますが、カストラート歌手は少年時代の声を維持するために手術をすると言う人権問題があり、現在では存在しない歌唱法で、本来シーザーの役を演じる歌手のカストラートはメゾソプラノが代わりに務めており、女性がシーザーを演じるので些か不自然な姿は拭えません。勇ましい同じコスチュームで全編を通しての着用でした。その他、現在では使われない古楽器などがオーケストラ・ボックスに陣取って居たり、カウンター・テナーの歌手が重要な役を演じて居たりで、なる程日本国内初演の理由が理解出来るし、音楽が全編に渡り流れる様に奏される等、オペラの原点が解ったような気になり、オペラ・ファンとして一度は観劇すべき演目と、感じ入った次第です。
それにしても、演奏時間が長かった。コロナ明けを思ったかのような公演でした。

10月15日土曜、神奈川フィルハーモニー定期演奏会に14:00開演で神奈川県民ホールに行って来ました。当日の指揮者がダニエル・ライスキン、この人はロシア出身でマリス・ヤンソンスの教えを受けヨーロッパで活躍している人です。
演奏曲目は、スメタナ/交響詩「わが祖国」より第2曲”モルダウ”と、チャイコフスキー/「ロミオとジュリエット」が前ステージ。そして、後ステージがドヴォルザーク/交響曲第8番でした。ドヴォルザークの交響曲8番は、プラハで自身の指揮で初演され、15年前にはこのプラハで「モルダウ」が初演されており、プラハを訪れたチャイコフスキーともここプラハで会っていたと言う、同時代の同じ空気の中で生まれ育った曲を意識した選曲でした。
この交響曲8番は、9番の新世界に比べられることが多く地味な存在ですが、この2曲は作曲された環境の違いから、受ける感覚は全く異なり、聞き込む程にその素晴らしさの味を感じて来る。言ってみれば、作曲者の非凡な才能を感じ、音楽を聴く楽しみが新たに生まれて来るのです。だから音楽鑑賞は益々止められないのです。

鈴木信行 :すずき のぶゆき

昭和45年勤務先のアイワ株式会社をスピンアウトして独立。

磁気記録に関る計測機器の製造販売の事業を開始し、その後カーエレクトロニクスの受託設計の事業を始める。

何れの事業も順調に発展したが、会長の永年の思いであった、ハイエンドオーディオの自社ブランドを立ち上げ、現在はカーエレクトロニクスの事業を主とし、協同電子エンジニアリング(株)として運営している。

現在、協同電子エンジニアリング(株)の取締役会長として、趣味のオーディオを健全に発展させたいと真摯に研究し、開発に勤めている。

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