Phasemation フェーズメーション

colums会長のコラム

会長のコラム 223

3月22日に横浜「港の見える丘公園」内の大佛次郎記念館にて、横浜生まれの音楽愛好家であられた文豪・大佛次郎の貴重なコレクションから、選りすぐりの曲を聴き、神奈川フィルのチェロ首席奏者・門脇大樹氏のレクチャーを交えて生演奏を聴く催しに、当社が音響機器の提供と再生技術の協力をしました。
「文豪のお暇」と題するこの企画は、横浜みなとみらいホールと大佛次郎記念館の連携企画で、当社の音響機器の提供とレコード再生技術の提供の元で開催されました。
レコード再生には、SP レコードの再生なども有って、幅広い音響機器と再生技術を求められるものでしたが、当社の技術陣が張り切って参画し、当初の目的を全うして、成功裏に終了しました。

話題を変えます。
チャンネル・デバイダーの商品企画を当コラムにてご案内し続けておりますが、ここ暫くご無沙汰していました。サブウーファー・ユニットの破損以来、その計画は大きく遅れております。このコラムを見て頂いている方から、同種のユニットをお持ちと言うことで、お借りすることになり、プロジェクト再開することになりました。
お借りしたユニットは初期のバージョンでマグネットが強力なため、前の使用機種とそのまま入れ替えても良い結果が得られず、サブウーファーの系にデジタルフィルターを入れ、安直に定数が変えられる利便性を採ったのですが、実はこの手法は大きな間違いで、恥ずかしながら、デジタルフィルターなるものを改めて勉強する機会に恵まれ(?)大きく回り道をしています。このハプニングは、機会を改めてご披露させて頂きますが、コンサートの「生らしさ」を求める努力の一環であり、苦労の連続、少しは「歳」を考えつつの思いもありまして、機会をあらため「Phasemation 4ch マルチ・アンプ・システム開発特集」を企画します。請うご期待と勿体付けですが、宜しくお願い致します。

今月の音楽ライフです。
3月23日午後2時開演で新国立劇場にワグナー/「楽劇・ワルキューレ」に行って来ました。開演がPM2:00、終演予定時刻PM7:10、その間休憩が2回あって、コンサートとしては桁外れの長時間の大曲公演でした。ワグナーの名旋律と気が抜けない緊張感のストーリー展開には、癒しと疲労の複雑な展開に遭遇し、84才の体力に限界を感じる観劇、オペラ鑑賞も今が限度かと、情けない感情も同時に沸いてきました。
キャストの選定もコロナ禍の最中の公演には、劇場関係者のご苦労も並みなものでは無いようで、外国人はヴォータン役のミヒャエル・クプファー(バリトン)が一人だけ、フリッカ役の藤村実穂子(メゾ)を含めて、あと全て日本人でした。そして、なんとジークムント役のテノールは、第1幕が村上敏明、第2幕が秋谷直之と変わり二人で務める、そして指揮者は公演日で大野和士と城谷正博と別れて務める。私が行った公演日は城谷でしたが、主催側の苦労が滲む公演にはご苦労様の言葉以外に思い浮かばない状況、それにしても、日本人歌手のレベル向上には頼もしさも沸いてくると言うもの、これは新国立劇場だから出来るキャスト構成とも取れます。何はともあれレベルの高い公演に感謝でありました。

当日のキャストは以下です

オーケストラ 東京交響楽団
コンサートマスター 水谷 晃
指揮 城谷 正博
ジークムント 第1幕 村上 敏明
第2幕 秋谷 直之 1
フンディング 長谷川 顯
ヴォータン ミヒャエル・クプファー
ジークリンデ 小林 厚子
ブリュンヒルデ 池田 香織
フリッカ 藤村 実穂子

藤村実穂子は流石と言うもの、歌唱に余裕があり、難しい性格を演じる役柄を歌唱でこなすところは、流石でありました。メゾと言う地味な音域ですが存在感は素晴らしい。これからも永い歌手寿命が期待出来そうです。
過去には、私事として、観劇で疲労感を感じたことは有りませんでしたが、バイロイト音楽祭などでは、休憩時間が長く、劇場とは別棟のレストラン棟が有って、食事を楽しみつつ公演を楽しむ、余裕の文化が有ります。しかし、日本では難しいかも。ここ新国立劇場でも出来ないことは無い環境ですが、観客にそれ程のゆとりを持って来場する客は少ないのでは。
更に加えるなら、病院のベッドのままで観劇するひとも見かけるし、劇場に近接する場所には臨時の救急隊の待機場所も用意されています。日本の文化では、観劇中に体調を崩そうものなら、他人から特異な目で見られるのが精々と、想像するだけで寂しい我々の文化である事を思い起こして居ます。

鈴木信行 :すずき のぶゆき

昭和45年勤務先のアイワ株式会社をスピンアウトして独立。

磁気記録に関る計測機器の製造販売の事業を開始し、その後カーエレクトロニクスの受託設計の事業を始める。

何れの事業も順調に発展したが、会長の永年の思いであった、ハイエンドオーディオの自社ブランドを立ち上げ、現在はカーエレクトロニクスの事業を主とし、協同電子エンジニアリング(株)として運営している。

現在、協同電子エンジニアリング(株)の取締役会長として、趣味のオーディオを健全に発展させたいと真摯に研究し、開発に勤めている。

コラムアーカイブ