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colums会長のコラム

会長のコラム 123

新年、年明けと同じくして、新政権がスタートし1ヶ月が経過しました。円安株高を目指すアベノミックスも幸先良いスターを切ったと言えるでしょう。世間では色々言われていますが、何はともあれ結果良ければ「何するものか」であります。
1月31日は、新国立劇場にてドニゼッティー/オペラ「愛の妙薬」の公演がありましたが、本来1月のコラム122号に記載すべきでしたがネットオンする事が難しく、2月の123号に取り上げることにしました。
2月は「にっぱち」と言われ、一年を通じて最も不景気な月、2月、8月を指すその2月であります。交通量は少なく、街は静か、レストランは空いている、仕事の事を考えなければ、居心地の良い月といえましょう。(冗談じゃないと言われそうです)
オーディオマニアの神髄、我がチャンネルアンプシステムに付いてです。このチャンネルアンプシステムで成功している例は少ないといわざるを得ません。やっておられる方たちは、例外なく苦労されていて、最近のデジタル技術を駆使して何とかモノになったと言われる方も居られるようです。
自分の苦労したシステムが、人様から良く無いと言われたらそれこそ立つ瀬が無いと言うもので、言う方も言われる方も気を使います。
私の場合、プロである以上うまく完成して当たり前、そのうえ他人のものより何か違った価値あるものを付加する必要があります。その完成までもう少しです、それと言うのもやって行く過程で、色々なアイディアが湧いてきて、従来に無い何かを見出しつつあるからです。
音の鮮度とステージ感の表現と言う当社の開発方針を彷彿とする結果に近づきつつあります。従来のチャンネルアンプ方式の常識を超えた、新提案を生み出す見通しですが、今の問題が使用しているツイターユニットにありまして、その解決を甘くみておりました。
それと言うのも、ツイターユニットは私の作業範疇ではありませんで、殊の外、悔しい思いをしていまして、業者の作業を待つ以外に術が無い状況だからです。

今月の123号コンサートライフのサマリー
1.新国立劇場 ドニゼッティー オペラ/「愛の妙薬」
2.黒木岩寿の企画演出によるストラビンスキー/兵士の物語
3.みなとみらいホール 神奈川フィル定期演奏会 マーラー/交響曲第10番  
4.N響「みなとみらいホール」定期定期演奏会 サンサーンス/交響曲第3番オルガン付

1.新国立劇場 ドニゼッティー オペラ/「愛の妙薬」
指揮ジュリアン・サレムクール オーケストラが東京交響楽団 コンサートマスターが守屋剛志(大谷康子を期待したが残念) 1月31日(木)19:00開演で新国立劇場に行ってきました。
指揮者のサレムクールは、ベルリン州立歌劇場にてD.バレンボイムのアシスタントを務めメトロポリタン、ミラノ・スカラ座などに客演している中堅であり、新国立劇場には初登場です。
このところ、新国立劇場のハウスオケは東京交響楽団が連続出演していますが、当日の演奏も中々のものでした。
出演歌手は、やはり主役クラスの4人の内3人が外国人、内一人が日本人でした。その一人がバリトンの成田博之でベルコーレを演じており、彼の体格の良さなどもあって、外国人出演者に見劣りしない役柄を演じていました。
ソプラノ歌手アディー役がニコル・キャベル、米国出身のソプラノですがメトロポリタン・ベルリン・ドイツ・オペラなど世界一流劇場の常連で、素晴らしいソプラノを聴かせてもらい、流石新国立劇場、舞台の出来栄えも言う事なしで、ドニゼッティーのオペラ・ブッファとしての最高傑作の名に恥じない、これまた最高の出来栄えと言って良いのではなかったかと思います。

2.ストラビンスキー/兵士の物語
2月9日(土)代々木上原「ムジカーザ」にて17:00開演で行ってきました。
この公演は、東京フィルハーモニーの首席コントラバスを務める黒木岩寿が企画したもので、音楽はヴァイオリン、コントラバス、クラリネット、ファゴット、コルネット、トロンボーン、パーカッションと言う多種の楽器構成です。
加えて、能楽師狂言方、パントマイム、狂言方、パフォーマー、と言う出演者による舞台構成で、100人足らずの観客を相手にした公演は贅沢そのものでありました。音楽の演奏者は、黒木岩寿の人脈でしょう、オーケストラの首席クラスばかりで、充実したものでした。
この曲は、不協和音はほとんど無く、とても聞きやすい曲で、筋書はメルヘン調でありまして、黒木岩寿の拘りを感じる面白い企画でした。
コンサートの後は、同じ会場で立食パーティーが行われ、出演者との歓談がとても楽しいものでしたが、何といっても、ここ代々木上原で営業していた音楽好きのマスター元山さんのお客様が黒木岩寿であったこともあって、当時の馴染み客が集まったことは何にも代えがたい楽しいものでした。

3.神奈川フィル定期演奏会 マーラー交響曲10番
2月15日(金)19:00開演で横浜みなとみらいホールに行ってきました。指揮が金聖響、演目がマーラー/交響曲第10番で休憩無の70分演奏でした。
この曲は、ご承知のように未完成であります。シューベルトの未完成交響曲のように途中まで完成している状態の未完成ではなく、第一楽章と第二楽章、そして第三楽章の一部が総譜の草稿で、演奏不可能な状態であります。第四第五楽章はメロディーだけが書かれていると言われています。
マーラーの死後、この曲の完成に至っては音楽の専門家の解説が出ていますから、私がつべこべ言う資格は無いし、知っている事もここに記す価値はありませんので省略しますが、私は、その様な事情からあまり熱心に聴く気にならなかった事があります。
折角の定期演奏会ですから、構えて全曲をききました。たぶん、マーラーを尊敬するファンの方々は興味深々と言うところと思いますが、私は可なりの忍耐を要しました。
結果として良く分からなかったのですが、第五楽章は何か五番を彷彿とするメロディーで、帰宅後早速にCDを聞いてみました。中々聴きごたえのあの曲で繰り返し聞く気になる部分である事を発見しました。この部分は本当に良い曲といえましょう。たぶん、全曲良い曲なのかも知れません。
定期演奏会でなければ聞くことの無い曲で、やはり定期演奏会ならではと言う有難いコンサートでした。

4.N響「みなとみらいホール」定期演奏会
2月23日(土)14:00開演で「みなとみらいホール」に行ってきました。当日の指揮が準・メルクルNHK交響楽団コンサートマスターが柴崎史紀、演奏曲目がサン=サーンス交響曲第三番でした。
普段、神奈川フィルを聞き慣れている「みなとみらいホール」と言うこともあって、ことさら、N響の演奏が良く聞こえたのかも知れませんが、やはりN響は上手いし、素晴らしいです。
世界のトップオーケストラに劣らない実力と言って良いでしょう。海外の高価なオーケストラ公演にワザワザ出向く必要は無いと思ってしまいました。
当日演奏された、サン=サーンスですが、レコードで聞くような重低音が聞こえてきません。この現象は、ここで聞くパイプオルガン全てに云えることなのですが、何故かわかりませんで、私が聞く席はいつも1F平土間席ですからその為と云うこともあるかも知れません。
2F席だと響くと言う事を他人から聞きましたが、私は経験してないので何とも言えませんが、音響的にはありうる現象です。重低音を聞きたい人はお気にされるべきです。

鈴木信行 :すずき のぶゆき

昭和45年勤務先のアイワ株式会社をスピンアウトして独立。

磁気記録に関る計測機器の製造販売の事業を開始し、その後カーエレクトロニクスの受託設計の事業を始める。

何れの事業も順調に発展したが、会長の永年の思いであった、ハイエンドオーディオの自社ブランドを立ち上げ、現在はカーエレクトロニクスの事業を主とし、協同電子エンジニアリング(株)として運営している。

現在、協同電子エンジニアリング(株)の取締役会長として、趣味のオーディオを健全に発展させたいと真摯に研究し、開発に勤めている。

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