会長のコラム 199
3月のコラムです。
桜の到来です、夜桜を見ながら食事の出来るレストランが東京タワーの近くにあり、毎年決まった友人と行くことにしています。何分、満開時期を目指して常連客の席取り合戦の激しいレストランでありまして、桜満開時にミートすることを願いつつ暮れの内に良い席を予約しました。
さて、今年の満開時期はうまくミートするか、ハラハラもの、これも楽しみでもあります。このレストランは、普段でも少し高価で、貴重なお客様をご招待する場所として利用していますが、桜見物のようなプライベートとなると仲間同士の割り勘勘定となり、定年間際に退職金を貰った時期は威勢が良かった仲間も今では、サンデー毎日とか言ってすっかり元気を失い、ここでの食事は苦情となる始末。
という事で、優雅な独身女性と愚妻を入れて、相手は女性ばかりの桜会食がこのところの定番であります。その女性たちは、元一流企業の役員秘書だった人達で、音楽に美術に文学そしてお酒と言う具合、極上の話題が豊富で楽しさ一杯であり、私が如きには些か身分不相応でありますが、何といっても桜パワーのおかげで一期一会を味わっています。ここのレポートは、数日遅れで本コラムに記載は無理なので、忘れなければ、請う次回のお楽しみと言うことにさせて頂きます。
昨年の暮れに私の車レクサスLS600HをクラウンのRSアドバンス・フォーに乗り換えました。レクサスの新車は、ホイールベースが150mmも大きくなり、とても私には乗り熟せません。これが乗り換えの最大の理由です。この車は、エンジンが8気筒5000CC+ハイブリッド四駆のハイパワー車でしたが、今度のクラウンは、4気筒2500CC+ハイブリッドでサイズダウンに戸惑いましたが、やっと最近馴れてきました。感じた事を一つ、このクラウン2500CCですがハイブリッドを加えるとパワーレンジは3500CC相当で、ひと昔前に比べると格段に強力な筈ですが、人間の感覚は一度格上を味わうと惨めでありまして、分不相応な贅沢は慎めとの諺が身に染みるのであります。それでも、この車100Km/h 程度で走行するにはレクサスとの変わりを感じませんで、歳相応に格を下げたことに、今は納得して快適を味わっています。
車の駆動方式には、FF、FR、AWD(四駆)とありますが、私は四駆の操舵感覚が好きで、何よりもこの方式を優先して選びました。理想的駆動方式は、FF と言われ実用車には多く採用されていますが、どうもステアリングとアクセルの感覚は楽しくありません。クラウンの新車にこの四駆が搭載されたのも今回の選定の大きな理由でした。
今月の音楽ライフです。
3月のみなとみらいホールの定期演奏会は、年度末で5月までお休みです。代わりに、小ホールにて神奈川フィルの主要メンバーと常任指揮者の川瀬賢太郎による神奈川フィル名手たちによる饗宴と題し、小編成のコンサートが、3/6と3/7に行われ、行ってきました。
ところがです、私大きなミスを犯して、このコンサートは2日間殆ど同じ内容であることを見逃し、当日に気が付き我ながら呆れる始末。
前ステージがバッハ、後ステージがストラヴィンスキーの「兵士の物語」で、前ステージの2曲の内1曲が違うだけで残りは全て前日と同じ演目、家内と2人分の入場は丸損でした。
ストラヴィンスキーの曲は、語りが入りますが、これが桂 米團治、大阪弁(関西弁かも)で、何言っているのかさっぱり解らない、会場の1割程度の人が面白そうに笑っていました。
流石に2日続けて聞く気はしませんで、楽団の関係者に見られないように、こっそり途中で退場する始末。しかし、時間は食事に最適、帰宅後の食事は用意があるが、この時間は勿体ない、とは言えレストランの予約は無い、いきなりでは馴染みのすし屋も満席でアウト、ホテル・レストランも行きたい店は予約でいっぱい、これ当然と言うもの。ホテル・レストランの空いている店を探して優雅に食事のはずが、そうは行きませんで、何とも冴えないゴールデン・タイムでした。
3月19日火曜 18:30開演で、マスネのオペラ/ウェルテルに新国立劇場に行ってきました。
このオペラは、新国立劇場で2度目の観劇となります。
指揮がポール・ダニエル、世界の一流オペラ劇場の常連です。そして、オーケストラが久しぶりに東京交響楽団 コンサート・マスターが水谷 晃 でした。音楽監督が代わって出演オケも多様化しています。そして何といっても出演歌手陣の起用に特色があり、日本人歌手の起用が多くなっています。この舞台では世界で活躍する二人の日本人歌手でした。
当日のキャストです。ウェルテル役がサイミール・ピルグ、メトロポリタンを始め世界有数のオペラ劇場の定番テノール歌手です。シャルロット役が藤村美穂子、アルベール役が黒田 博、ソフィー役が幸田浩子、以下全て日本人歌手、外国人の出演者はこの一人です。日本人出演者は、二期会あり、藤原ありと言う具合で、新国立劇場でなければあり得ないキャストの構成であり、幸田浩子も藤村美穂子も世界で活躍する歌手で、この二人の協演は私初めて聞きました。ヨーロッパで活躍する二人の歌手は流石と言うもの、体は大きくなくとも素晴らしい声が出るものです、楽しませてもらいました。
舞台装置は、3年前の公演で使用したその物のようでしたが、新国立劇場の有るべき姿と思い本公演の企画に賛同であり、岡村喬夫さんが健在であれば、などと有得ない事を夢想してしまいました。