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colums会長のコラム

会長のコラム 253

R5年10月のコラムです
年内発売の新商品の表彰に向けたエントリーは予定通り行い、各誌の用意した評論家先生方に聞いて頂く作業は、すべて、今やっと完了したところです。
各誌の評論家先生方からは、概ね素晴らしい優れた商品だとご評価頂き、我々の心配した海外商品に対する事項は対象になりませんで、余計な心配事に終わりました。結果は未だ出ていませんが手答えを充分に感じたところです。このパワーアンプ(MA-5000)は有楽町の東京フォーラムでお聞き頂くことができますし、ご要望と有ればお近くの代理店で聞くことも出来ますので、是非皆様のご評価を頂きたいと願っています。
本器の概要は、先月のコラムにも記しましたが、予定価格は1,300万円ではあるものの、その音楽表現は海外先行商品の上を行く物と評価されています。既に海外商品にこの価格帯の商品は存在しており、当社の出力40Wに対し、先の海外品は400Wの出力を持つものです。しかし、当社の物創りポリシー「音楽有ってのオーディオ機器」を以てここに対峙し、勝ちへの自信を以てエントリーした結果が、評価されるその手答えを感じつつ、受賞を期待しております。

今月の音楽ライフです。
10月9日新国立劇場に、今シーズン初日公演 「プッチーニ/修道女アンジェリカ」と「ラヴェル/子どもと魔法」の2本立て公演に14時開演で行って来ました。
「修道女アンジェリカ」は男性歌手の出演のない、珍しいオペラであります。そして作曲者はプッチーニです。全編に流れる美しいメロディーは、流石にプッチーニであり、悲劇のストーリーをメロディーで美しく表現します。
このオペラの存在は以前から知っていましたが、舞台を観るのは初めてです。一幕公演で演奏時間が65分と、オペラとしては極めて短い演奏時間です。
すべてのシーンが修道院の中だけ。そして、そのストーリーは貴族の娘が未婚で出産し、修道院に入れられると言う筋書き。叔母が面会に現れ、妹が結婚するにあたり相続権を放棄するよう求められる。そして、生んだ息子は2年前に死んだと知らされ、悲しみの末に自殺を図るのです。
自殺は、信者にとって大罪です。それに気が付き聖母マリアに慈悲をこう、すると合唱と共に聖母が子供を伴って現れ、歩み寄る息子に腕を差し伸べ息絶える、と言う筋書き。全編に流れるプッチーニ節に酔いつつ幕となるのです。

当日の2本立て演目の後舞台「ラヴェル/子どもと魔法」です。ママと子供の間で良くある話からで、ママが宿題の出来ていないことで小言を言う。子供は、当たり散らすので、部屋にある椅子、柱時計などなどが嘆を以て喋りだす、外で黒猫と白猫が愛の二重奏をうたう。
庭では、子供に虐められ続けた樹木や動物たちが子供を取り囲む。しかし、リスがけがをすると自分のリボンを外しリスの傷口を縛って手当をしてやる。自分もその場で倒れてしまう。動物たちは、子供のやさしさを知り、皆で子供を家に連れてゆき「ママ」と叫んで幕となる。
このオペラは、極めて単純で短いストリーのオペラです。ラヴェルの作曲と聞くと、現代音楽に限りなく近い作風であり、クラシック音楽ばかりに関心を持つ私には何か、音楽に対する新鮮なイメージが沸いてきて、これからの音楽鑑賞への道筋が見えたような気がする。生の音楽とステージが素晴らしいのは当然、録画メディアで鑑賞しても同じ感動が得られるだろうか、早速に試してみることにする。

10月14日 14時開演でみなとみらいホールへ神奈川フィル定期演奏会に行って来ました。
当日の指揮が、アドリアン・ブラバーヴァ:この人は、インドネシア生まれで、ブザンソン国際指揮者コンクールで成功の名声を受け、クルト・マズアの副指揮者を務めることから世界で活躍する事になり、最近は多くのオーケストラを指揮している。

演奏曲目
下記3曲が演奏されました。
一曲目
ワーグナー/楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より第一幕への前奏曲
お馴染みの曲です。オーケストラと指揮者のコンビは素晴らしいもので、このコンビの出会いに堪能。ここにクラシック音楽の奥深さを感じ、一朝にして出来るものではない、この当たり前の事実に改めて堪能でありました

二曲目
一柳慧/交響曲3番「交信」
この曲は、現代音楽そのものでメロディーらしきものは無い、音楽界では高く評価されている様だが、私には理解の出来ない世界でした。

三曲目
バルトーク/管弦楽のための協奏曲
バルトークは、米国ニューヨークに亡命し経済的に困窮しているとき、指揮者のセルゲイ・クーセヴィツキーが70歳になるのと、ボストン交響楽団指揮者就任20年を記念して、バルトークに作曲を委嘱したもの。1945年ごろに完成したもののようであるが、現代音楽に馴染みの無い私にも感動を与えられる名曲であり、神奈川フィルと指揮者のコンビが素晴らしい迫力の演奏でした。レコードも持っていません、これから探す楽しみが増えました。

鈴木信行 :すずき のぶゆき

昭和45年勤務先のアイワ株式会社をスピンアウトして独立。

磁気記録に関る計測機器の製造販売の事業を開始し、その後カーエレクトロニクスの受託設計の事業を始める。

何れの事業も順調に発展したが、会長の永年の思いであった、ハイエンドオーディオの自社ブランドを立ち上げ、現在はカーエレクトロニクスの事業を主とし、協同電子エンジニアリング(株)として運営している。

現在、協同電子エンジニアリング(株)の取締役会長として、趣味のオーディオを健全に発展させたいと真摯に研究し、開発に勤めている。

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