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colums会長のコラム

会長のコラム 174

3月のコラム174です。歳と共に月日の進行が早まる昨今、終活なる行動を急ぐその心に反し、益々忙しくなる現状に焦りを感じる未熟な私であります。
コラム173にて岡村喬生さんの「マダム・バタフライ」にかける思いを記しました。このコラムを読んで頂いた方から、「岡村喬生さん」の言われるマダム・バタフライの意味不明の箇所は此処ですと原文を示してのご指摘を頂き、私の拙い文章を丁寧に読んで頂いている事に、驚きと感激を味わいました。この場で改めて御礼申し上げます。
さて、この岡村喬生さんですが、3月10日金曜に予定されたリサイタルの開催を心配していましたが、予定通り横浜市栄区民文化センターにて行われました。当日は、車椅子にて舞台に登場しシューベルトの冬の旅などをバスバリトンで歌われましたが、車椅子での歌唱と言うのは私初めての経験でありました。しかし岡村さんの情熱から受ける感動は只ならぬものがあり、世界で活躍した筋金入りのプロである事を改めて思い起こされました。声は衰えたと言うものの表現されるマインド(心)は岡村さん独特のプロ根性であり、価値あるリサイタルでした。終演後に楽屋を訪れるとNPO事務局担当の宮原さんが、私の顔を見るなり「あ! やっぱり、鈴木さんだったのですね」との声に吃驚。

私、「ミユージック・ペンクラブ・ジャパン」からオーディオ部門の功労賞と言う「賞」を頂く事になっていまして、このペンクラブ・ジャパンの事務局を担当しているのが、偶然にもこの宮原さんであったことをここで知り、世間の狭さに吃驚したと言う訳であります。
表彰式は、4月の24日に行われることになっています。当日は当社の事業責任者と技術部長が同行しますが、私達が常々「音楽の表現」と言う行動に付いて、機器による再生などは「神」への冒涜と考え、音楽再生を哲学として捉えた上で、我々の主義主張を表現することにしています。そこには、他社には無い感性を商品に埋め込んでいく、この志を以て開発に励んでおります。今般、それが認められたとの思いが有って、大変光栄なる受賞と感激しております。

ヴァイオリニストの黒沼ユリ子さんが、千葉県御宿に居を構えられて、この地での地域貢献活動の一環として、ヴァイオリンの家なるものを運営しておられます。3月21日に黒沼さんが、此処で弦楽5重奏を演奏すると言うので行ってきました。
黒沼さんのご主人は、メキシコ国籍の学者であられましたがご逝去されており、その事もあってメキシコに深い縁のある御宿に居を構えたと言う黒沼さんであります。メキシコと御宿の深い縁は省略させて頂くとして、コンサートの行われた会場は、このヴァイオリンの家で行われました。決して広い会場ではありませんが、50人ほどの熱心なファンの方たちが京都などの遠方からお越し頂いていました。演奏された曲は、モーツアルトが中心で、リサイタルで演奏される硬いものとは違って楽しいひと時を過ごさせて貰いました。
音響の面倒を見て頂いているボランティアの方から、機器の不具合を相談されましたが、それらは、不要になったものを地域の人たちから提供された品であり、私達プロにとって手にあまる物でした。これでは、黒沼さんの存在価値に傷が付くと思い、私が機材を無償貸与の形で提供させて頂く事にしました。
これからは、オペラや映画そしてメキシコの歴史紹介なども計画されるとのことです。御宿と言う町は海産物が豊富で、温暖な気候です。明治、大正の時代は別荘地として栄えたところです。今は別荘使用のマンションが林立しています。そして町は、津波の心配などもあって近年では寂れかけています。しかしヴァイオリンの家に是非お越し下さい。レコードコンサートなども企画したいと考えています。そして食を求めてお訪ねされるのも楽しみとなりましょう。津波ですが、近辺に高台が沢山ありますから津波情報に従えば問題有りません。
更に、近くにはキャディーのマナーがナンバーワンの夷隅カントリー、名門の大多喜カントリーなどのゴルフ場があります。養老渓谷もあります。
御宿と言う地名は、高貴そのものと思いませんか。書いていても何か間違っているような気になります。そうです、事実は高貴なのです。調べてみると良いでしょう。それよりも一度お訪ね下さい。

新国立劇場3月14日火曜 PM6:30 開演でドニゼッティのオペラ/ルチア に行ってきました。
当日の演奏は、東京フィルハーモニー コンサートマスターが依田さん、そして指揮がジャンパオロ・ビザンティ この人はイタリアで活躍する中堅で最近人気が上昇している人で、新国立劇場には初出演です。初出演と言えば3人の外国人主役クラスのキャストもすべて初出演でした。このオペラはイタリア・ベルカント・オペラの代表格であり、スピント唱法が求められることから日本人歌手に適材は難しいと思います。しかし今回もバスの妻屋をはじめ日本人歌手陣も負けずに頑張っていました。この妻屋のような外国人に負けない体格と声量、技量を持った歌手の出現を待つのは私だけではないようです。
イタリアオペラの中でもさらに代表的オペラである「ルチア」は、最近では映像ソフト、再生機器が共に進化し鑑賞には不自由しません。
しかし日本での演奏機会の少ないオペラ公演は貴重であり、新国立劇場は有難い存在であります。

3月18日土曜 PM3:00 開演でストラヴィンスキー/兵士の物語 の公演に東京文化会館小ホールにて行われ、行ってきました。本公演の演出は、私が懇意にしているコントラバス奏者の黒木岩寿さんの演出、制作が東京文化会館事業企画課であり、狂言方能楽師やパントマイム、パフォーマーの出演者を選出するなどの工夫が為されていて解り易く、音楽の素晴らしさを引き出す表現力に良くマッチした公演でした。

3月25日土曜 横浜みなとみらいホール PM1:00 開演でバッハ/マタイ受難曲に行ってきました。演奏は、バッハ・コレギウム・ジャパン、指揮が鈴木優人でした。
この演奏は、トーマス教会のマタイとは大分様子が違います。どちらが良いのかは、私には解りませんが、コレギウム・ジャパンのものは生真面目な演奏であり音楽芸術の表現を意識しているように感じました。
みなとみらいホールには、備え付けの自慢のオルガンが有ります。それを使用せずに可搬型のオルガンを使用したのは何故なのか、バッハ音楽の演奏には広帯域のオルガンを必要としないことは承知していますが、ならば鍵盤を使用しなければ良いのではないかと思うのです。鈴木優人の指揮振りのためか、それなら何も無理することは無く、備え付けのオルガンを聴きたいと思うのですが、この点如何なものなのか。
マタイ受難曲は3時間に及ぶ大曲です、音楽だけ聞いていると眠くなる処もありますが、素晴らしい名曲であり大衆に理解されやすい曲と思います。日本での公演には歌詞の字幕スーパーが付くので、対比して聞くことになります。その内容が実にグロテスクな事に驚くのですが、キリストの偉大さの表現を期待する当時の為政者、その意向に努めるバッハの信仰心からの結果でしょう。我々日本人も中には感化される人が居そうです。

東京タワーの下にある桜並木に面した馴染みのレストランに3月28日に予約を入れていました。毎年予約するのですが、開花予報からその日に決めてます。今年は早過ぎました。昨年は、迷っている内に予約時期を逸したと思いきや、絶好時にミートしました。この「揺れ」があるから楽しいし、正確に予知出来たら場所取り合戦も「カネ」次第となりそうで、それは嫌ですね。

鈴木信行 :すずき のぶゆき

昭和45年勤務先のアイワ株式会社をスピンアウトして独立。

磁気記録に関る計測機器の製造販売の事業を開始し、その後カーエレクトロニクスの受託設計の事業を始める。

何れの事業も順調に発展したが、会長の永年の思いであった、ハイエンドオーディオの自社ブランドを立ち上げ、現在はカーエレクトロニクスの事業を主とし、協同電子エンジニアリング(株)として運営している。

現在、協同電子エンジニアリング(株)の取締役会長として、趣味のオーディオを健全に発展させたいと真摯に研究し、開発に勤めている。

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