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colums会長のコラム

会長のコラム 052

ドイツ・フランクフルトから帰国したのが11月17日で、翌18日(日)はドレスデン国立歌劇場の「バラの騎士」観劇がブックされていました。これは日曜のマチネと言うこともあって、時差も気にならず楽しく観劇しました。
流石に伝統のドレスデンです、新国立劇場の東京フィルよ、もっと頑張ってくれ、格差が大き過ぎるぞ。
やはり、自国での観劇は気が張らず時差ボケも気にならず、つくづく良いものだと感じ入っています。ときどき、自慢気に海外観劇を絶賛する人がいますが、よほど時間的に余裕を持って旅行するのであれば別ですが、観劇ツアー旅行では絶対にそんな事は有りませんから、日本での公演を多いに堪能すべきです。
とは言っても、ここのところ来年に掛けて海外からの引越し公演は多すぎます。日本公演では、地方公演もかなり予定されているようですから、箱物文化の穴埋めに役立つ事でしょうが、やがて採算が採れなくなって以後一再来日しなくなっても困ります。そんな事の無いように祈っています。

今回の出張は、ウイーンのオーディオショーに出かけてきたのですが、主たる目的は当社のヨーロッパ常駐社員との面談と、オーストリアで活躍する音響技術者のハンス・ドイツ氏の招きによるものでした。氏は当社のアンプを高く評価しており、私としては、氏の設計するスピーカーや音響システムとコラボレーションを計りたいとの思いが有っての事です。
彼のスタジオは、毎年音楽祭の行われるザルツブルグの郊外に在り、ザルツブルグ中心街から車で20分ぐらいのところの景色の素晴らしいところで、映画「サウンドミュージック」のロケが行われたところです。
ここは、モーツアルトが生まれ、カラヤンが生まれたところです。この環境と景観が音楽を育んだのでしょう。近くには、個性を売り物にするプチホテルやレストランがあります。彼の自慢のレストランに案内され、普段の食事の時にアルコールを飲まないのに、ここでは自分の推薦するワインを私と互角に飲むのには驚き入りました。自分の感性に合わないものは飲まないのでしょう。
ザルツブルグ祝祭大劇場の音響設備を彼が監修したとの事で、早速出かけて行き、彼の設計によるPAを聞かせてもらいました。PAは私自身でも手がけましたし、多くのPAを知っていますが、これほどオーディオ的な設備を聞いた経験が有りません、実に素晴らしいもので、恰も舞台正面にオーケストラや歌手が実在するように確り定位します。
このシステムは、ベーゼンドルファーのスピーカーVC-7をセンター振り分けに左右2本づつ計4本をオーケストラの反響板に取り付け、夫々に1kワットの真空管アンプで駆動されています。
この素晴らしい音響が、劇場から絶賛の評価を得ており、その結果ドイツのオペラ劇場からの引き合いが多く、来年はこの仕事で忙しくなると彼は言っていました。
その彼が、劇場の音響技術者に私を紹介するのに「日本から来たパートナー技術者」と過分な事を言うものですから、劇場からは丁重な接待を受け、来年の音楽祭のチケットで希望のものが有れば必ず用意するとまで言ってくれ、スッカリ、感激してしまいました。来年はいろいろと楽しみです。

鈴木信行 :すずき のぶゆき

昭和45年勤務先のアイワ株式会社をスピンアウトして独立。

磁気記録に関る計測機器の製造販売の事業を開始し、その後カーエレクトロニクスの受託設計の事業を始める。

何れの事業も順調に発展したが、会長の永年の思いであった、ハイエンドオーディオの自社ブランドを立ち上げ、現在はカーエレクトロニクスの事業を主とし、協同電子エンジニアリング(株)として運営している。

現在、協同電子エンジニアリング(株)の取締役会長として、趣味のオーディオを健全に発展させたいと真摯に研究し、開発に勤めている。

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