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colums会長のコラム

会長のコラム 022

紀尾井ホールの「天満敦子バイオリンコンサート」は、常時満席の人気定番コンサートですが、5/19のコンサートはなかなか素晴らしいものでした。私には初めてのコンサートでしたのでレポートさせて頂きます。
驚いたことはコンサート会場の男性客は僅か1割にも満たない状態であったこと、それと毎回の人気の元が天満さんの演奏は当然として人柄によるところが多いと感じたことです。
彼女の醸し出す「音」は独特の世界です。だからと言って、聴衆に女性客が圧倒的に多いのが何故か理解出来ません。ひょっとして、男性の音楽に対する姿勢に問題が有るのではないかと疑ってもみています。

人気コンサートの故か、当日の私の席は一階の最後列で、すぐ後ろが壁です。普段ですと絶対に拒否する席ですがこの日ばかりは仕方有りませんでした。
しかし、この席は予想に反してなかなかの音響効果で充分に堪能することが出来、流石評判通りの素晴らしいホールである事を再認識した次第です。

私が参加している会員制オペラコンサートのお話をします。このコンサートは年に4回毎回土曜の午後に高輪プリンスホテル内のレストランで開催されます。12時からのイタリア料理の昼食から始まりデザートとコーヒーが終わって、コンサートに入ります。
最近では7月18日の月曜の祭日でしたが、未だに興奮が醒めやまぬ素晴らしいものでした。と言うのも、出し物がプッチーニの「蝶々夫人」で、数日前まで新国立劇場でのだしものだったものです。
そのプリマドンナがソプラノの大村博美さんで、ご承知の人も多いと思いますが今が旬の中の旬の人で、ウイーンに在住しヨーロッパのオペラ劇場の人気ソプラノ歌手として活躍中の人だからです。
この新国立劇場の蝶々夫人は大変な仕上がりで、評論家の絶賛を浴びていました。
その大村博美さんが、イタリアレストランで私の目の前で歌ったのです。しかも数日前の舞台をそのまま演じたのです。過去日本にもイタリアオペラシリーズとして世界的に有名なソプラノ歌手が来日しましたが、旬を過ぎていたり、調子をくずしていたりで前評判にふさわしくないものも可也ありました。

しかし、この大村博美さんは本物です、本物歌手の旬と言うのがこれかと思う絶好の出来上がりですからたまりません。大村博美さんはこのまま行くと名歌手としてその存在を歴史に残すことは疑い有りません。ハイエンドオーディオの事業に携わるものとしてこの上ない経験をしたと思っていますがこのような最良の機会は滅多にあるものではなく、その幸運に感謝のひとことで、益々のオーディオの発展に貢献したいと心新たにしています。

これからの予定として、11月にバス歌手の岡村喬夫さんとイタリアオペラツアーに行きますが、その前にサイトウキネンフェスティバルがあり、10月にまたこのオペラ高輪会があります。直近には、天満敦子さんの八ヶ岳高原ロッジでのコンサートがあります。各月に神奈川フィルの定期コンサートもあります。よって、このコラムのネタもまだまだ尽きませんから請うご期待です。

鈴木信行 :すずき のぶゆき

昭和45年勤務先のアイワ株式会社をスピンアウトして独立。

磁気記録に関る計測機器の製造販売の事業を開始し、その後カーエレクトロニクスの受託設計の事業を始める。

何れの事業も順調に発展したが、会長の永年の思いであった、ハイエンドオーディオの自社ブランドを立ち上げ、現在はカーエレクトロニクスの事業を主とし、協同電子エンジニアリング(株)として運営している。

現在、協同電子エンジニアリング(株)の取締役会長として、趣味のオーディオを健全に発展させたいと真摯に研究し、開発に勤めている。

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