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colums会長のコラム

会長のコラム 146

12月は、新国立劇場、神奈川フィル定期ともに休みでその他のコンサートも第九以外にこれと言ったものが無いので、気忙しい環境の中、コンサートは全て休むことにしました。
毎年、暮から正月に掛けて都内のホテルで過ごす事にしていましたが、過去のコラムにも書きましたように、都内の一流ホテルは金持ち爺さんの孫サービスを対象にした企画ばかりで、今迄満足した事が有りませんでした。
少し興味を持ち続けていたのが、トゥールダルジャンのカウントダウンパーティーでしたが、ホテルの正月パック宿泊に申し込まないと、参加が難しいのです。しかし、以前にこのホテルのパック宿泊で良い思いが無かったので、ここでの宿泊を躊躇していました。しかし、他に選択肢が無いので、今年は、仕方なく再度このパック宿泊の最短のもの、と言っても2泊3日のものですが申し込み、憧れのパーティーに参加したわけです。と言うことで、このコラムも翌日の元旦にホテルの部屋で書いています。
男性は、黒のスーツに女性はイブニングでの参加と注意書きがあり、これが、私にとって、「オペラ/こうもり」を連想する年末パーティーだったわけです。当日は、15分ほど早く会場に到着し、ラウンジに通されました、そこには、ピアノ独奏の音楽が恰も生演奏の様に聞こえてきます、そのスピーカーはソナスファーベルの高級器でした、すっかり気を良くしてますます期待が高まったわけです。
時間が来て会場に通されやがて満席になります。客の様子を観察してみると、先ず目に付いたのが、車いすの老婆とその車いすを押す娘らしきコスチューム・センスの悪い女性のコンビ、どう見ても老婆は目も不自由で殆ど食べもしない、飲みもしない無表情で、これはどう見ても親の意向よりも、親を出しにした娘の姿で、いかにも不自然なその姿は、少しでも豪華に見せたい主催側の趣旨から極めて外れている光景です。かと、思うと若い女を連れた年寄爺、金持ち風情のオバサン仲間、この手の客が一番多いかな、私たち夫妻の様な健全なカップル?も居りましたが、極めて少ない部類です。やはり、「オペラ/こうもり」の世界は、我々庶民には無理ですね、値段も「そんな玉ではないよ」と主催者に言われそうですが。
料理はこのレストランの定番の鴨のローストやフォアグラ、そしてアルコールは最初から終わりまでシャンペン、とまあ「こうもり」を模したと言っても良いでしょう、エンターテイメントは、ピアノ、ベース、ドラムのトリオと女性ボーカル、その演奏は可なりの高い水準でした。欲を言えばシナトラは無理にしても、何がしかのプロのトークが欲しかった気がします。
それにしても、23時から25.30時のパーティーは、この歳になるとキツイです。来年どうするか、何しろ、都内の一流ホテルは、金持ち爺さんと孫を対象にした企画の正月宿泊パックで、私は全て一度でごめんでありました。昨年までは、京王プラザ・ホテルに連続で宿泊しましたが、ここの利点は孫連れ爺さんが少なく大人を対象にしていることです。しかし、私の場合、新国立劇場の観劇で良く利用する定宿ですし、ここの食事は私好みのレストランが少ないのです。と言う事で来年からどうするか、正月は自炊以外に食べるものが無いから贅沢言える柄では有りませんが、カネ使ってストレスが溜まるのではやり切れません。孫の居ない私の状況が異状だとは思いませんがね。
誤解しないで下さい、孫など御免です。孫の尻を追う金持ち爺さんの見っとも無い姿、嘗ては、大会社の社長だったと思うと可笑しくなります。それよりも、ガキに贅沢を体験させて将来教育的にどうなのでしょうか。我々の世代は、高度成長期といわれ働く事しか出来なかった時代です。精精ゴルフぐらいと言うところで、歳をとるとこれが思うように体が動かない、だから昔のように面白くない、だからと言って他に楽しみも無いと言う人が、私の回りに結構多いです。それでも、体を動かさないと良くないと医者にいわれるから、纏まらないスコアーを気にせずに励んでいる人がおられますが、不幸な老後人生だと思います。
その日本の国のGDPを持ち上げる事に精を出して来た我々世代から、カネを吐き出させようと策を練る政府と役人、振込み詐欺に知恵を絞る輩、これでは「オペラ/こうもり」のような楽しい老後生活とは無縁なもの。(今は、生活保護の予算獲得でそれどころでは無い、)と言われそうだが、少なくとも真面目に働いて来た者への償いは、どうでも良いのか。
そんな風だと、我々の稼いだ国力はやがて尽きて、ギリシャの様になるのかと、我々の逝った後はどうでも良いが、せめて、元気な内に償ってもらいたいものだと、いろいろ、思うと寂しい限りです。
新年早々の話題として、申し訳ないと思いますが、せめて、選挙の投票率を稼がないと政治家にバカにされます。現役引退の我々にも出来る運動あるかもしれませんから、智恵を絞って頑張ることにしましょう。

鈴木信行 :すずき のぶゆき

昭和45年勤務先のアイワ株式会社をスピンアウトして独立。

磁気記録に関る計測機器の製造販売の事業を開始し、その後カーエレクトロニクスの受託設計の事業を始める。

何れの事業も順調に発展したが、会長の永年の思いであった、ハイエンドオーディオの自社ブランドを立ち上げ、現在はカーエレクトロニクスの事業を主とし、協同電子エンジニアリング(株)として運営している。

現在、協同電子エンジニアリング(株)の取締役会長として、趣味のオーディオを健全に発展させたいと真摯に研究し、開発に勤めている。

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