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colums会長のコラム

会長のコラム 081

11月は、忙しかった。新商品のプレゼンテーションに加えて、ゴルフが4回と下記のスケジュールをこなしたのですが、ゴルフはまるでサマにならず、やっとこなしたという感じでありました。

サマリー
1. 最近見つけたお勧めCD
2. 最近訪問したオーディオマニアのお宅
3. 知人がレストランを開業
4. コンサートレポート
  ライプツィヒ・ゲバントハウス管弦楽団 よこすか芸術劇場
  高輪オペラの会
  神奈川フィル11月定期演奏会
  フェスティバル・ストリングス・ルツェルン with 神尾真由子
  ハンガリー・ソルノック コンサート

1. 最近見つけたお勧めCD
鷲見恵理子 紀尾井リサイタル 発売元:オフィス・アミーチ
収録曲 : バッハ 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番
鷲見恵理子は、日本のヴァイオリン界の功労者 鷲見三郎の孫ですが、その知名度とは関係無く国際コンクールにも優勝している実力者です。孤立無援の独奏曲でライブ録音です。舞台では聴衆と対峙する事になり、如何に自分を表現するか、その熱い思いが時間と共に揺れ動く様子が印象的なCDであります。
このCDも「オフィス・アミーチ」と言うマイナーレーベルのものですが、技術者はビクターレーベルのクラシック音楽の名録音技術者である服部文雄さんの手によるもので、紀尾井ホールでのライブ録音であります。従って、独奏者が気にする部分も当然無修正です。また録音現場も色々な制約もあって技術的に苦労した痕が伺えるし、無修正の迫力は、何ものにも変えがたい貴重な記録としての価値を感じるものであり、そのスリリングな迫力は一聴の価値があります。

2. 最近訪問したオーディオマニアのお宅
先ず、このお宅のアバンギャルドのフルシステムの写真を見てください。ここから出てくる音はコンサートホールの音とも違うし、何とも圧倒されるスケールの大きい音に違い有りません。この音を好むのも好まないのも、人の好き嫌いですからこの場で「良い音、悪い音」を論ずるべきではありません。
いくら、カネを掛けても、技術が優れていようとも、コンサートホールの音をそのまま再現出来る訳では有りませんから、毎度言うように如何に「らしく」再生するかであり、そして、その「らしさ」はその人の音楽体験や音楽に対峙する人生感によるものと考えます。その観点から、ここの迫力もその要素の一つに違いないわけです。
ここのお宅に、当社の商品を一式持込み聞かせてもらうと言う実験を試みました。まるで、大きな拡大鏡で機器の組成をみる感じで、私には当社の商品の在り方が概ね正しいと感じた次第であり、大変参考になりましたが。しかし、オーナーの方がどう感じられたかは知る由も有りません。

アバンギャルド スピーカー

3. 知人がレストランを開業
ここのオーナーは、現役時代に大手磁気メディア関連のメーカーにお勤めで、退職して念願のレスランを始められた人です。
このお店の自慢が、タンノイオートグラフ・ミレニアムで聞かせる音楽と厨房の奥様が作る料理でありまして、普通のレストランとは経営のマインドがまるで違います。しかも、オーナー自らがマスターを勤め、その弁が、人並みに税金が払えるような店にしたいと言う事ですから、頭がさがります。以前から人柄を知ってはいると言え流石と思う次第であります。
そして、そのマスター振りが何とも似合っており、現役時代に大手メーカーの幹部であった事など微塵も思わせません。素晴らしい第二の人生といえるでしょう。近い将来、ここで当社の試聴会やレクチャーなども企画したいと考えた次第であります。
ご自慢のオーディオですが、タンノイ・オートグラ・フミレニアムにアンプが845シングルであります。このアンプは上田さんと言う人の作品で、氏は、私のアイワ時代の同僚であり、私がアイワをスピンアウトして後に、アイワの常務として定年退職された方です。
このオートグラフミレニアムと言うバージョンは、田園調布にお住まいの私のお客様も使っておられますが、嘗ての名機を現代の優れた素材を使ってリニューアルしたもので、昔のモニターゴールドやレッドの時代の物とは違う素晴らしい特性を持つものであります。
お店は、埼玉県の越谷で在りまして、東京、神奈川からのアクセスは不便ですが、「音楽カフェ ブロッサム」と言う洒落たお店です。マスターはクラシックも好きですが、良き時代のアメリカのジャズにご執心であります、機会を見て訪ねていただけると私としても幸甚です。

音楽カフェ ブロッサム 筆者とマスター

4. コンサートレポート
世界最古のオーケストラ ライプツィヒ・ゲバントハウス管弦楽団、指揮がリッカルド・シャイーと言う、興味のある公演でしたが、何故か東京での公演はサントリーホールでの2回のみで、地方が多い公演でした。私は、このゲバント・ハウス管弦楽団の歴史的背景に興味を持っていましたが、クラシック音楽を聴き始めた頃のこのオーケストラによるベートーベンの交響曲の全曲レコードを聴いた印象が強烈で、この公演には大いに興味がありました。
11/3の「よこすか芸術劇場」での公演に行ったのですが、このホールは初めてでもあり横須賀と言う何か芸術とは縁の無い感じのする土地が何かと気になっていました。行って見るとこの劇場は、何とオペラハウスでありまして、地方の箱ものを代弁する立派なものでありましたが、細部はやはり田舎の劇場と言う感は拭えません。その舞台でのオーケストラ演奏は多くの例に漏れずバックヤードの影響と思しき音でありました。

次に、今年最後の高輪オペラの会です。今回はヴェルディーのオペラ「アイーダ」でした。「アイーダ」と言えばスペクタルオペラの代表と言うべきものでありますが、この狭い会場と3人の歌手とピアノ伴奏だけで、如何に表現するのか興味のあるところでしたが、何と今回のオペラ公演では悲恋物語としての切り口で演出し、オペラの本質を損なうことなく公演したことは実に見事であり、演出の如何なるものかを見せられるものでした。
当日の出演者は、アイーダが立野至美、ラダメスが村上敏明、アムネリスが岩森美里、そしてピアノ伴奏と音楽監督が河原忠之でした。この立野至美と言うソプラノ歌手は初めてでもあり、名前も知りませんでしたがイタリアで活躍している歌手で、現地ではヴェルディー歌いとして知られた存在と言うことでした。流石に声量と言い上手さと言いなかなかなもので、私の好きなタイプの歌手でした。

今月の神奈川フィル定期演奏会は、マルティヌー/交響曲第4番でした。この作曲家は、スメタナなどと同時代のチェコの作曲家ですが、活躍の時期にはナチスのブラックリストにのり、アメリカへ亡命せざるを得なかったのですが、大戦後祖国への思いに溢れつつ、ついに叶わずに他界します。
この曲は、楽器編成が大がりでオーディオ的に面白い曲だと思いました。その舞台の写真を撮りましたが、最近ではカメラ撮影がうるさくて難しくなっています。そこでドイツ ミノックス社のスパイカメラを購入し撮影したのですが、このカメラは小さすぎて手ぶれを押さえ切れず、とてもお見せする写真になっていません、上手く採れるように練習しますので、今後を期待して下さい。

さて次は、神尾真由子のコンサートです。私は、この神尾真由子の演奏が気になって仕方有りません。彼女のコンサートのチラシが目に付くと、すぐに購入すべくスケジュールの調整に入ってしまいます。彼女の年に似合は無いこのロマンチックな感性はなんだろう。今回の公演も ヴィバルディー/四季 ルッツエルン・フェスティバルオーケストラのバックによるものでしたが、演奏が終わったと同時に、我先に拍手をする人がいるものですが、当日は一瞬空白のままで、暫くして大拍手が巻き起こると言う、まれに見る観客の興奮状態でありました。彼女の演奏は感性も素晴らしいのですが、それにも増して演奏技術が優れているのです。
その彼女の発売すみCDは、2枚だけでそこにはマニアックな曲しか無いのが、真に残念であります。

さてコンサートとは直接関係無い話ですが、当日の公演はサントーホールでありまして、私は、終演後隣のANAホテルに泊まる事ことにしています。何時の日だったかこのホテルが「ANAインターコンチネンタル」に変わり、以来何かと気分がよろしく無かったのですが、とうとうこの日は爆発してしまいました。
だいたい、外資系に変わってから「セコク」なりました。ANAのマイレージカードを提示すると10%安くなるのですが、そもそも、フリーの客の方が元値が安く、私はカードを提示しない事にしています。それがうっかりして「クレジットを」と言われてANAカードを出してしまいましたところ、朝食付だ、グレードアップだ、チェクアウト時間延長だと私には必要の無い事を色々言ってくる。挙句は会員様なのでと擦り寄ってくる、先刻承知の私はだんだん気分が悪くなるわけです。
そこに、翌朝の朝食時でした。係りが案内した席は入り口付近の人の出入りが激しい席であったから、昨日から気分が悪い事もあって、このホテルは客の顔を見て席を決めるのかと言ってしまいました。流石にマネージャーが跳んできて、さながら米搗きバッタでありましたが、私は意地でこの席に決めて朝食を取りました。折角サントリーホールの隣で良いロケーションでありますが、私は2度とこのホテルは使わないし、航空会社に何も責任は有りませんが、これからは積極的にJALを選びたい気になっています。しかし、このJALもこれからどうなるのでしょうか。

コピー機メーカーの「リコー」には、従業員で組織する大掛かりなオーケストラがありまして、ここの常任指揮者が井崎正浩氏です。そして、過去にここの部長が当時の常務の鈴木さんと言うひとでした。この鈴木さんとは、ターンテーブルの「寺垣 武」を囲む会の発起人を務めた間柄であった事もあって、井崎正浩マエストロとは親しくさせて頂いていました。その井崎正浩氏は、ハンガリーのソルノック市の音楽監督を務められており、この度、手勢のオーケストラを引き連れての来日、オペラシティーホールでコンサートを開催する事になりました。
しかも、このソルノック市ですが、私が所属するライオンズクラブが毎年桜の苗木を贈り続けていた関係もありましたから、私は何が有っても行かない訳にはゆきませんでした。
当日のプログラムは、ハンガリーの誇るプリマ ソプラノ歌手のロスト・アンドレアでありまして、この人は新国立劇場に何度か出演して日本のファンも多くおります。
この公演は、ソルノック市交響楽団の日本公演と日本ハンガリー外交開設140周年記念が目的でありましたが、当日の公演は、殆どロスト・アンドレアのオペラガラコンサートの様相であり、私にとっては大変楽しいものでありました。
肝心のオーケストラですが、在京のプロのオーケストラの方が上でありまして、来日の意図は140周年記念行事か井崎マエストロの強い思いからだったのかと思ってしまい、それ以上のものを感じ取る事は出来ませんでした。

鈴木信行 :すずき のぶゆき

昭和45年勤務先のアイワ株式会社をスピンアウトして独立。

磁気記録に関る計測機器の製造販売の事業を開始し、その後カーエレクトロニクスの受託設計の事業を始める。

何れの事業も順調に発展したが、会長の永年の思いであった、ハイエンドオーディオの自社ブランドを立ち上げ、現在はカーエレクトロニクスの事業を主とし、協同電子エンジニアリング(株)として運営している。

現在、協同電子エンジニアリング(株)の取締役会長として、趣味のオーディオを健全に発展させたいと真摯に研究し、開発に勤めている。

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