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colums会長のコラム

会長のコラム 027

コラム27は、イタリアオペラツアー記の後編になりますが、その前にお知らせがあります。
今年のMJ無線と実験2月号に私の試聴室が取材掲載されました。ご高覧いただけますと幸甚で御座います。今回はアナログに絞って自説を主張させて頂きましたが、デジタルに付いても機会を見て述べさせて頂きたいと願っています。

さて、本題に戻ります。前回触れましたように、イタリア、ボローニャという都市は、人口50万人程度で日本では仙台の規模でしょう。日本にも引越し公演として来日したコムナーレ劇場と言う地元に密着した立派なオペラ劇場を訪れました。

今回は、このコムナーレ歌劇場でヴェルディの「椿姫」の鑑賞です。切符はやはり岡村さんの教え子の良子さんと言うソプラノの勉強中のお嬢さんの伝手で、ご友人のご家族が家族ぐるみでチケットの確保に奔走してくれたとの事です。このコムナーレ劇場はボローニャ市のシンボル的存在で、劇場の維持は勿論のこと芸術のレベルの維持に地元市民が多大の貢献をしているとの事でした。     
コンサートには正装した聴衆の方々が集まり、地域の行事として格調高い雰囲気に満ち、オペラの町イタリアボローニャ心わくわく羨ましいです。

さて、このオペラ、私は何度となく見ております。早速に、序曲のバイオリンのピアニシモから始まりますが、この出だしに聴衆の耳が集中します。私もこのイタリアの名門オペラ劇場のオーケストラの音に集中します。しかしながら、僅かに第一バイオリン群の乱れを感じます。第一バイオリン群が乱れるとブロードウェイのミュージカルオーケストラ的なジンタバンドになってしまうのですが、このとき、私は一瞬劇場の音響効果が悪いのではないかと思う瞬間でした。その後もこの第一バイオリン群はしばしば乱れを見せるので、オーディオ的に表現すると抜けが悪いと感じましたが。しかし、あとは何事もなかった様にプリマドンナオペラの全開です。充実した歌手陣の活躍は流石イタリア本場物を満喫することになり、ミュージカルの影は立ち消えました。

オペラの終了後に夕食をとります。チケットをご手配くださったご家族も一緒に食事を取る事になりオペラの話題で楽しいひと時をすごし、オペラ発祥の国の生活断片をかいまみて楽しいひと時、現地のワインも進むなかで、既に時間は午前です。明日はローマに向けて発たなければなりません。
翌日は、バスでローマに向けて移動です。途中リミニ、アッシジを経由して永遠の都ローマに入ります。

連日の観光しつつの移動ですから体力の消耗も結構なものです。いくらオペラ好きといっても疲労には勝てませんから、夜のオペラ鑑賞の前には昼寝をしたいものです。また、オペラ鑑賞の後は夜遅くなりますから、翌朝は昼頃まで寝ていたものです。我々旅行者にはこの時間がなかなか取れません。出発前にこの考え方を徹底しておかないと、折角イタリアに来てオペラもろくに見ないで殆ど寝ていたと言う結果になりえます。しかし、出発前と言うのは気が張って、色々なところに行く楽しみが先行し、ハードスケジュールになる傾向があります。結果的に何しにイタリアに行ったのか後悔ばかりが残ることになります。
今回の旅行でも、私とした事が残念ながら最後のローマはその轍を踏んでしまったようです。

さて、いよいよローマオペラ座です。ここでは、ベッリーニの「夢遊病の女」の観劇です。出発前に勉強しておこうと思い、ビデオソフトの購入を試みたのですが、これだけ有名なオペラのビデオソフトが無いのに、改めてビックリしました。それでも、米国の友人に探しもらったら、昔のフィルムソフトからテレシネ化したものが見つかったとの事で、仕方なくそれを手にいれたのですが、原語がイタリア語で英語の字幕と何とも締まらない勉強であまり役に立たない結果におわりました。
最近オペラソフトのDVD化が行なわれますが、発売の時に買って置かないと再発売は殆ど無いと思って良いようです。

ローマオペラ座は、私にとって初めてのオペラ劇場であり、世界的にも歴史のある劇場ですから緊張しました。席も平土間の真ん中近辺で申し分なく嬉々として席に着いたのを昨日のように思い出します。この「ザ・イタリアオペラ」とも言えるベッリーニのオペラ、加えるにローマオペラ劇場ですから言う事なし、演奏も音響効果も雰囲気もそして日本では良く見かける場違いなコスチュームの観客もいない。余談ですが、あの松本のサイトウキネンフェスティバルでもサンダルにランニングと言う観客がいる日本のオペラ文化ですから気分は最高でした。途中睡魔との闘いも有りましたが、やはり本場物は違うとの印象が記憶に残り、体力の続く間は毎年行きたいと願っています。

鈴木信行 :すずき のぶゆき

昭和45年勤務先のアイワ株式会社をスピンアウトして独立。

磁気記録に関る計測機器の製造販売の事業を開始し、その後カーエレクトロニクスの受託設計の事業を始める。

何れの事業も順調に発展したが、会長の永年の思いであった、ハイエンドオーディオの自社ブランドを立ち上げ、現在はカーエレクトロニクスの事業を主とし、協同電子エンジニアリング(株)として運営している。

現在、協同電子エンジニアリング(株)の取締役会長として、趣味のオーディオを健全に発展させたいと真摯に研究し、開発に勤めている。

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