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colums会長のコラム

会長のコラム 028

デジタルハイビジョンと言えば薄型TVと言うのが今や世の常識です。しかし私は、あえてB管TVを最近購入しました。理由は、明白で今のところ画質は如何なるFDPよりも優れているからです。しかも価格が安いから、言う事無しです。
大型FDP-TVを見ている人で、4:3の映像をこれ見よがしに、横長モードで見ている人に良く出会います。私はこの様な画面を見ていると気持ちが悪くなるので、私の悪い癖でつい注意してしまうのですが、返ってくる言葉は「好きでやっているのだから余計なこと言うな」です。そのたびに後悔することしきり。
今、薄型TVの業界ではフルスペックハイビジョンが話題になっておりますが、メーカーによっては50型以下ではその必要が無いと言って豪語しています。確かに、前出のような人がいる限り正解といわざるを得ないでしょう。それが賢い商売ですから仕方ないのですから、もっとユーザーの文化レベルを上げたいものです。
映像の分野でこれですから、「音」となると更にひどいものです。メーカーもさるもので、TVキャビネットに付いたスピーカーから出る音など、どんなに気張ってみても知れているものですから、それを良い事に内部の回路もコスト削減の「さむい心」むき出しです。因みに、TVのオーディオアウトの信号を本格オーディオ機器に繋いでみて下さい、無残な音に「これマジか」と言いたくなります。
音楽番組の好きな私としては、別チューナーからオーディオ信号を引きだしていますが、これとて、選ぶ機器よってはひどい物がありますから要注意です。この様に、現状映像機器がひどい情況にありますが、このコラムを見て頂いている良識派の皆さんにも八方塞の状態では有りませんで、この秋には期待出来ると思います(少し早まるかも知れません)。まず、FDPに付いて言うと、東芝とキャノンによる新方式のディスプレー(SED)に期待したいところです。それと、春から夏にかけて40型クラスのフルスペックPDPが発売されるはずです。
音質に付いて言うならば、価格優先を脱したHDD/DVD録画再生機が出でくる時期でもあります。それまでは、薄型TVも録画機も買わないのが私の策です。日本経済の発展に水を差すような発言ですが、良識派の皆さんがその為に犠牲になる必要は有りません。

鈴木信行 :すずき のぶゆき

昭和45年勤務先のアイワ株式会社をスピンアウトして独立。

磁気記録に関る計測機器の製造販売の事業を開始し、その後カーエレクトロニクスの受託設計の事業を始める。

何れの事業も順調に発展したが、会長の永年の思いであった、ハイエンドオーディオの自社ブランドを立ち上げ、現在はカーエレクトロニクスの事業を主とし、協同電子エンジニアリング(株)として運営している。

現在、協同電子エンジニアリング(株)の取締役会長として、趣味のオーディオを健全に発展させたいと真摯に研究し、開発に勤めている。

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