フォノアンプEA-300
あなたが愛蔵するモノラルレコードを、より忠実な音楽バランスで楽しめる。
RIAAに加え、英デッカ、米コロムビアのモノラルイコライザーカーブを搭載。
主な特長
オールディスクリート部品による全段対称無帰還型増幅回路
現代アンプの主流をしめている負帰還アンプは入力信号と出力信号を常に比較し、この差(補正信号)を入力信号として増幅するためにローコストで高精度の増幅が可能です。
これに対し無帰還アンプは入力信号そのものを増幅する点が大きく異なります。
しかし無帰還アンプでは負帰還アンプのような補正動作はありませんので、構成する部品と動作点の設定に高い精度が要求されコストがかかりますが、音質面では音楽の躍動感、ダイナミクス、陰影感の表現に優れ、音楽ファン、オーディオファイルの強い支持を得ている増幅形式であり、フェーズメーションのアンプはすべてこの無帰還増幅回路を採用しております。
本機では厳選されたディスクリート能動素子を理想的に動作させるために、このクラスでは唯一ともいえる全段対称無帰還形増幅回路を採用しております。
この結果このクラスのフォノアンプでは困難であった「豊かな音の階調表現、躍動感と高S/N、卓越した空間表現の両立」を上級機に迫る高いレベルで達成しております。
充実した機能
1,入力2 系統を用意、2 本のアームにも対応しました。
2, Low Cut Filter スイッチ(20Hz)搭載、ソリのあるレコード盤再生時、スピーカー(ウーファー)の揺れを防止します。
3, Stereo/Mono 再生カーブ切り替えスイッチを搭載。StereoではRIAA 再生カーブ、MONO1 は英DECCA、MONO2は米COLUMBIA の再生カーブに対応します。
強固なシャーシ構造とデュアルモノラルレイアウトの実現
微弱な信号を増幅するフォノアンプでは、信号の純度を守るために、他からの妨害を受けない強固なシャーシ構造の実現とシンプルな信号伝達が求められます。
強固なシャーシ構造
本機のシャーシベースは1.6mm 厚の鋼板に銅メッキ処理を行い、更にこの上にブラックサテン塗装仕上げを行なっており、剛性の確保と磁気歪の軽減を実現しています。フロントパネル及びトップカバーはアルミ材により製作されており、特にフロントパネルは10mm 厚を使用しています。
メカニカルアース/電源トランスダイレクトグランディング
大型コアを用いた本機のR コア型電源トランスは低磁束密度による余裕を持った動作を行い磁気振動とリーケージフラックスの発生を極力抑えています。
更にこのトランスは電気・磁気抵抗の高い絶縁体である5mm 厚のベーク板を介して直接スチール材削り出しのフットに組みつけられており、電源トランスが発する振動はシャーシに伝播されることなく直ちに大地に放出される構造となっています。
デュアルモノラルパターン
左右同一パターンのデュアルモノラルレイアウトを構成し、高度なレベルで左右チャンネルの均一性を実現しています。
左右独立電源トランスとシャント型ローカル電源により電源負荷によるパラメーター変動のない理想的な電源供給を行い、回路電流ループの極小化によりチャンネルセパレーション100dB 以上(20Hz~20kHz)を達成しています。
高音質部品の採用
フォノアンプにおいて音質に影響度の高いRIAA インピーダンス素子や信号系の主要部分には
1, 定格容量にゆとりを持たせた金属被膜抵抗器。
2, 高品質フィルムコンデンサー等の定評ある高音質部品を使用しています。
また電源回路には、高電流領域での回復時間速度の低下を避けるために
1,スイッチングノイズが少なく、高音質で定評のあるローム社製SiC ダイオードを新たに採用。
2,低雑音ツェナーダイオードを使用し、極めてローノイズの電源を構成しています。