コントロールアンプCA-3Ⅱ
生産終了 2009年発売
音量調整回路にハイブリッドゲインコントロール回路搭載。
進化した全段無帰還コントロールアンプ。
Recieved Prizes受賞歴
Stereo SoundThe BEST BUY components 2009-2010 プリアンプ部門 1位
Stereo SoundBEST VALUE COMPONENTS 2010-2011 プリアンプ部門 2位
音楽之友社stereo 2009年間最優秀コンポ コントロールアンプ部門
誠文堂新光社第28回 MJ テクノロジー・オブ・ザ・イヤー 部門賞
ラジオ技術第39回ベスト・ステレオ・コンポ・グランプリ プリアンプ部門 部門賞
2007年当社では、音量調整機構に電力損失が無い高入力インピーダンス低出力インピーダンス特性を持つ理想的な音量調整回路を搭載したコントロールアンプCA-3を発売し、多くのオーディオファンの支持と高い評価をいただきました。私達はCA-3を送り出した後も更なる可能性を求め、たゆまぬ追求を続けて参りました。今回CA-3に強力な電源部を搭載、回路の改良を図ることで御好評を頂いた音質にさらに磨きをかけ、外観もマークⅡにふさわしい洗練されたデザインに一新したCA-3Ⅱを発売いたします。
主な特長
強力な電源部を搭載、進化したデュアルモノラルコンストラクション
従来機のアナログ用電源トランス1個から左右及び正負独立電源トランスとして合計4個の電源トランスをアナログ専用に贅沢に使用。電源回路からアンプ回路へと完全に左右対称のデュアルモノラルコンストラクションを構成し、高度な左右チャンネルの均一性を実現しています。
更に電源回路には新たに合計80,000uFの電解コンデンサーを追加して徹底した低インピーダンス化をはかり、シャント型ローカル電源の採用と相俟って電源負荷によるパラメーター変動のない理想的な電源供給を行っています。全周波数レンジにわたって高S/N、高ダイナミックレンジを実現しました。
高強度で洗練されたデザインを持つ 無共振・無振動・無干渉 シャーシ
本機のシャーシベースは1.6mm厚の鋼板に銅メッキ処理を行い、更にこの上に塗装仕上げを行なっており、剛性の確保と磁気歪の軽減を実現しています。フロントパネル及びトップカバーはアルミ材により製作されており、特にフロントパネルは10ミリ厚を使用して無振動・無共振構造を構成しています。
アルミ削りだしロータリーツマミは、操作感までも吟味されたスイッチと組み合わされ、質感のある操作感を得ております。またディスプレイの輝度は4段階に調整でき、リスニングルームの雰囲気とよりマッチいたします。
理想的なゲインコントロールを実現した音量調整回路、ハイブリッドゲインコントロール回路搭載(特許取得)
上級機CA-1で開発された「ハイブリッドゲインコントロール回路」を採用いたしました。この回路のインピーダンスマッチング理論により、ソース機器から送られる信号の電力損失を生じない理想的なゲインコントロールを可能にしました。この結果、本機の音量調整回路は必要充分な音量分解能(48レベル)を一切のアクティブ素子を用いることなく、高入力インピーダンス、低出力インピーダンスで実現しました。音量を絞っても浸透力を保ち、音がやせることなく音楽をお楽しみいただけます。
本機ではこのゲイン切り替えに電子スイッチを用いておりますが、この電子スイッチの縦続接続による音質劣化を避けるために、規模は大きくなりますが、あえて48ステップ1段の減衰器で構成いたしました。この要となる電子スイッチには従来比10倍近い高耐圧の工業用アナログマルチプレクサICを採用し、十二分なダイナミックレンジとリニアリティを確保しています。
半導体素子による増幅回路
EA-3で評価の定まった弊社オリジナルFULL SYMMETRICAL NON-FEEDBACK CIRCUITを全段のアンプに採用いたしました。音楽表現力の拡大を目指し、半導体に適した電流増幅動作による全段対称無帰還回路です。この結果、無帰還回路ならではの躍動感にあふれた表情豊かな音楽の再生に加え、従来のトランジスター素子によるアンプでは困難であった「豊かな音の階調表現、躍動感とS/N、卓越した空間表現の両立」を達成しております。
シンプルな信号伝達
1,コントロールアンプに求められる必要機能に絞り込み、余分な接点を通過せず信号の純度を守りました。尚、DSP等の外部の音質調整機器は本機のEXT.PROCESSORの入出力回路を使用することで対応できます。
2,バランス調整は、「ハイブリッドゲインコントロール回路」のL.Rの減衰度をオフセット動作させることで行い、音質の悪化要因となる余分なゲイン調整機構を排除しております。
3,複数のソース信号が同居するコントロールアンプでは、信号の純度を守るために入力回路の設計が重要ですが、本機ではガス封入タイプのメカニカルリレーを最適に配置することで他からの妨害を受けない無共振・無振動・無干渉構造の実現とシンプルな信号伝達を達成しています。
電源トランスダイレクトグランディング
本機ではアナログ回路とコントロール用デジタル回路の電源を通じた相互干渉による音質悪化を避けるためにそれぞれ専用のトランスを用いております。これらの大型コアを用いた本機のRコア型電源トランスは低磁束密度による余裕を持った動作を行い、磁気振動とリケージフラックスの発生を極力抑えています。
更にこのトランスは電気・磁気抵抗の高い絶縁体である5mm厚のベーク板を介して直接スチール丸棒削り出しのフットに組みつけられており、電源トランスが発する振動はシャーシに伝播されることなく直ちに大地に放出される構造となっています。
本機の音量調整回路、ハイブリッドゲインコントロール回路について
従来の音量調整回路では、入力インピーダンスを確保するために比較的高い抵抗値のボリュームが使用され、音量の設定によっては、出力インピーダンスは大幅に変動してしまいます。最も使用頻度の高い-30~-10dBの音量設定領域では出力インピーダンスは数kΩ~10数kΩに上昇し、L・Rチャンネル間クロストークの悪化や、接続されるアンプの入力インピーダンスの影響を大きく受け、特性や音質の劣化を生じてしまいます。本機の音量調整機構は、一切のアクティブ素子を用いることなく、高入力・低出力インピーダンスを実現し、音量設定位置による出力インピーダンスは数100Ω以下の極めて低い値に保たれます。この結果、本機では音量を絞っても浸透力を保ち、音がやせることなく音楽が楽しめます。